2026年2月1日日曜日

【研究報告】AI×日本のうた:『早春賦』ジャズの再構築アプローチ



こんにちは、このところ、クラシックや日本の名曲を現代的なジャズやフュージョンに再構築する実験を行っています。

好きな曲に自分がかかわってカッコよくなっていく過程を楽しみ、できた作品をドライブ中に聴くなどして楽しみ、またこうやってブログに書いたり、Youtubeにアップロードして反応を楽しんでいます。活動全体を通して、ChatGPTやGeminiといったAIツールを活用することで、最新技術の恩恵を十分に受けています。

数か月前から試作を繰り返し、だいぶ作品がたまったので、少しずつ、試作の過程を記録に残し、後日の自分の参照用にして、またよければ皆様に活用していただければと思っています。

今回取り組んだのは、日本の春を象徴する名曲『早春賦(中田章)』です。 「春は名のみの風の寒さや」という詩の世界観を大切にしつつ、AIを活用したモダンなジャズ・アンサンブルを志向しました。細かいですが、舞台裏を公開します。


ワークフロー:5つのステップ

いつも、DTMツールと最新AI(Suno)を組み合わせたハイブリッドな手法を用いて、数段階のステップを経て完成品としています。今回の課題と気づきを中心に記していきます。

1. 骨格の調達(MIDIデータ)

まずは楽曲の正確な構造を把握するため、ネット上のMIDI素材をベースとして活用しました。下記のサイトから楽曲のヒントを得たり、またMIDIデータを提供して下さり、大変感謝しております。今回も、ダウンロードさせていただきました。
https://www.mu-tech.org/Traditional/index.html

2. 伴奏のスケッチ(Band-in-a-Box)

MIDIを「Band-in-a-Box」に読み込ませ、スイングリズムのスタイルを適用します。

  • 構成: SUNOが理解しやすい32小節(ワンコーラス)のみ残した。

  • 書き出し: アウフタクトに注意しつつ「メロディ+ドラムス」のみのmp3を生成。今回は、SUNOのインスピレーションによるリハーモナイズを期待して、ハーモニーを示唆する音はいっさい残しませんでした。

3. AIによる再構築(Suno:Cover機能)

作成したガイド音源をSunoに読み込ませ、「Cover機能」でジャズ化を試みます。

  • 指示: 構成指示は [Instrumental] のみとし、構成の自由度を確保。これまでの経験から、Styles欄でJazzと指定すると、多くの場合、メインテーマ・アドリブ・後テーマという通例のジャズ構成が自然に生成できることがわかっています。Stylesの全文を末尾に掲載します。前にChatGPTに相談して作ってもらってよかったものをベースにしています。

  • 選定: 数回の試作を経て、原曲の情緒とジャズの意外性が両立しているテイクを採用しました。

4. 構造の拡張:イントロの挿入(Editor機能)

イントロが欲しいので追加します。

  • 手法: Suno Editorの「Insert機能」で冒頭に空白セクションを作り、Lyricsに [Intro] を書き加えて指示した上で、数回の試作を行う。セクションの長さは適当。


  • 課題: 空白の長さを正確に制御できず、生成されたイントロと本編の接続部で約100ms〜200ms(約1拍分)のズレが発生しました。

5. 最終解決:リズムの再同期(Cover on Cover)

「ズレた状態の音源に、再度SunoのCover機能をかける」という手法を取りました。SUNOの自己解釈により、拍のズレは解消しました。



取り組みの意図

自分自身のAIの活用と音楽演奏の楽しみ方のレベル引き上げが主眼ですが、なにかのお役に立てれば幸いです。
詳しい方は既に活発に創作なさっていると想像しているのですが、ネットで見る限り、入門の次のレベルの手ほどきをしてくれる動画やブログが意外にも少ない気がしていますので、これからも順次、このブログに上げていきます。


プロンプト(Styles)

A sophisticated swing jazz piece led by flute, gliding over syncopated jazz piano trio, The piano spices up each section with rich substitute chords and frequent diminished approaches, while the upright bass walks inventively and tasteful brush drums drive a laid-back groove, The arrangement freely explores reharmonizations, keeping harmonic textures lush and surprising throughout, Have Vince Guaraldi in mind

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