2025年9月28日日曜日

MuseScoreで作る!ジャズリードシート成型ガイド 〜Band-in-a-BoxからMusicXMLを活用して〜

 


はじめに

ジャズの現場では、リードシートがとても大切です。
メロディ・コード・リピート・Coda・エンディング……
それをスッキリ美しく仕上げるには、Band-in-a-Box(BIAB)だけでは限界があります。

そこで今回は、BIABのファイルをMusicXMLで書き出し → MuseScoreで整形する流れをまとめました。
セッションや練習用に「プロ仕様のリードシート」を作るのに役立ちます。


1. BIABからMusicXMLを書き出す

  1. BIABで曲を開く

  2. File → Save Special → Export MusicXML

  3. ファイル名をつけて保存

👉 MIDIではなく MusicXML を使うのがポイント。
コードや小節構造を正しく引き継げます。


2. MuseScoreでインポート

  1. MuseScoreを起動 → XMLを読み込む

  2. 自動生成される複数パートを整理

    • 表示 → スコアの設定(Iキー)

    • メロディ以外(ベース・ドラムなど)を削除

    • ト音譜表だけを残す


3. レイアウトを整える

  • フォーマット → 段ごとの小節

    • 「段ごとに4小節でレイアウトをロック」

  • 小節数を 4の倍数 に調整

    • 不要な小節削除/エンディング追加

👉 最後まで「1行4小節」で美しく揃います。


4. 繰り返し・Coda・エンディング

  • パレット → リピートとジャンプ から

    • 繰り返し小節線(||: :||)

    • エンディング括弧(1., 2.)

    • To Coda / Coda記号(𝄌)

  • 小節のプロパティ → Play count で繰り返し回数を指定

    • 例:コーラス終端 3回、エンディング終端 3回

👉 再生しても実際の演奏通りに動作します。


5. コードとメロディ入力

  • コード入力 → Ctrl+K

    • 例:C7(b9#11)

  • メロディ入力 → Nキーで音符モード

    • A〜Gで音名入力、Ctrl+↑/↓でオクターブ調整

  • 括弧付きコード(例:(Am7 D7))も記載可能

    • 必要に応じて「再生を無効」に設定


6. Swingとリズム

  • パレット → テンポ → Swing を冒頭に配置

  • 「8分音符Swing」を選択すると、再生がジャズノリに


7. 見た目をジャズらしく

  • フォーマット → スタイル → フォント → MuseJazz

  • フォーマット → スタイル → コード記号 → Jazz

    • サフィックス(m7, b9, #11 など)が整形される

  • フォーマット → スタイル → スコア → 最初の段のインデントを有効化 → チェックを外す

    • 1行目のインデントも削除


8. 仕上げと書き出し

  • 最後の小節に Final barline(終止線)

  • To Coda / Coda でエンディング明示

  • 完成したら

    • PDF(配布用)

    • MP3/MIDI(練習用)
      にエクスポート


まとめ

この流れをルーチン化すれば:

  • BIABの資産を活かしつつ

  • Swing対応のリードシートを即成型

  • 見た目も演奏も「ジャズらしい」譜面

が手に入ります。

MuseScoreで作る!ジャズリードシート成型ガイド 〜Band-in-a-BoxからMusicXMLを活用して〜

  はじめに ジャズの現場では、 リードシート がとても大切です。 メロディ・コード・リピート・Coda・エンディング…… それをスッキリ美しく仕上げるには、Band-in-a-Box(BIAB)だけでは限界があります。 そこで今回は、 BIABのファイルをMusicXM...