2019年3月3日日曜日

ジャズは英語から!YouTube のジャズピアノ教則ビデオについて-英文和訳の試み(意訳編)

ここ数年、特に充実してきたジャズピアノの教則ビデオ。英語版に良いものが多いので、翻訳を試しました。できるだけスムーズに読めるように工夫してみたいので、できる限り日本語らしい表現に置き換えたいと思います。不要だと思ったら、単語や英語のフレーズをバッサリ削除してしまいます。逆に、補ったほうが良いと思う説明は加えています。
著作権の問題もあるかもしれないので限定公開にしておきます。
https://youtu.be/DYVl8e_wcbg

こんにちは、InsidePianoへようこそ。
先週、登録者の方から、パッシングコードについてのビデオが欲しいという要望がありました。
パッシングコードを使うと、バラエティに富んだ、つながりの良いハーモニーを作りだすことができます。
ドミナントコードは、(ルート音は12種類ありますから、)ルートごとに12種類作れます。
その12種類のどれもが、メジャースケールのパッシングコードとして使えます。ここでまず、12種類のコードとスケールとの関係を調べてみましょう。
一つのメジャースケールをえらんで、それと12のドミナントコード全てとの関係を学んでいきたいと思います。
今、Cメージャースケールを使っているとしましょう。Cメージャーの構成音をルートとするドミナントコードはこんな具合です。
C7 D7 E7 F7 G7 A7 B7
それ以外の(音、つまりこの場合は)黒鍵をルートとするドミナントコードは、こんな具合になります。
Db7 Eb7 F#7 Ab7 Bb7
どんなスケールの、どんな構成音をとっても、それをルートとしたドミナントコードが作れて、しかも、そのすべてをパッシングコードとして使うことができるのです。

今使っているスケールが何であるかによって、一つ一つのドミナントコードの機能が決まります。
まず基本のドミナントコード(V7)。そして、ドミナントレラティブコード(V7/II,V7/III,V7/IV,V7/V,V7/VI)について調べましょう。次に、ドミナント代理コード(SubV7/IV,SubV7/V,SubV7/VI)について調べていきます。
「メインドミナントコード」と「ドミナントレラティブコード」は、それぞれのルートから数えて5度下のコードに解決します。
例えば、CメージャースケールのドミナントコードであるG7は、Cに解決します。
「ドミナントレラティブコード」も、そのルートから数えて5度下のコードに解決します。
A7はDmに解決します。
B7はEmに解決します。
C7はFに解決します。
D7はGに解決します。
E7をAmに解決します。
さあ次にドミナント代理コードです。ドミナント代理コードは、半音下のコードに解決します。
説明の前にドミナント代理コードとは何かを説明しましょう。
12種類のドミナントコードそれぞれに対して、ドミナント代理コードが一個ずつあり、互いに置き換えることができます。ドミナント代理コードのルートは、もととなるドミナントコードのルートから数えて、3全音分、離れたところにあります。
((注)上向きに3全音数えても、下向きに3全音数えても、同じ音名にたどり着くはずです。やってみてください)
というわけで、ドミナント代理コードは、半音下の音をルートとするコードに解決するのです。
G7を例に取りましょう。
Gから数えて3全音分離れた音はDbです。ですから、G7はDb7で置き換えることができます。

Cメジャーキーのドミナント代理コードは次の通りです。
まずCに解決するのはDb7。
Dに解決するのはEb7。
F#7はFに解決します。
Ab7はGに解決します。
Bb7はAに解決します。
さあこれで12個全てのドミナントコードの機能が分かりました。
一つ一つ見ていきましょう。
I7はブルースのトニックであって、IV7と一緒に機能します働きます。
C7からF7へそしてまたC7へ。
そしてまたF7へ。
そしてCに戻ります。
しかしI7は4度の音のドミナントレラティブでもあります。
すなわちC7はFに解決します。
ここでパッシングコードを加えることによって連続性がグッと増すことになります。
Cメジャー7から始めます。
次にC7を引きますそしてFに行きます。
フレーズにしてみましょう。
bII7はV7/Iのドミナント代理コードです。。
この場合はDb7です。Db7はG7のドミナント代理コードです。。
ですのでDb7はCに行くステップに使えます。
G7-Db7-Cmaj7のように。
より直接的に使うこともできます。
Cmaj7から始めて、直接Db7に行き、Cmaj7に戻る..これを音楽のフレーズにしてみましょう。
この部分はラッシュライフから取りました。
(Db7は)Iに向かうパッシング代理コードです。
再び、パッシング代理コード..
そして、Fに向かうパッシング代理コード..
これでわかるでしょう。
II7は5度の音のドミナント代理コードです。
D7はG7に向かいます。
これはG7へ向かうステップとして使います。
(Dm7から)Gへ向かうパッシングコード(としてD7を弾きます)。
Cに向かうパッシングコード(としてDb7を弾きます)。
II7はレラティブIIm7と置き換えることができます。
例えばイパネマの娘で試してみましょう。
Cmaj7から始めて。
II7ドミナントレラティブ(V7/V)。
IIm7へ行き、G(7)の代理コードであるDb7へ。そしてCに戻ります。
bII7を弾きます。
bIII7はA7のドミナント代理コードであって、Dmへ向かうドミナント代理コードです。
ドミナント代理コード二つ使ってかっこいいクロマティックなターンアラウンドを作ることができます。
Cから始めます。Dmへ向かうパッシングコード(としてEb7)、そしてCに戻るパッシングコード(としてDb7を弾きます)。
ガーシュインがこのパッシングコードをAfoggydayに使いました。
(Cから始めて、)Dmの代理コード(としてEb7を)、Cmaj(G7?の誤り?)の代理(としてDb7)。
III7はVI度のドミナントレラティブです。
E7はAmに解決します。
ですので、EmからAmに向かうパッシングコードとして、E7が使えます。あるいは、Emを全く省略してしまって、(Cmaj7から)E7へ行き、そしてAmへ行っても構いません。さあここでDmに行けます。そしてD7に移行します。そしてGへ。
そしてDb7を通って、Cに戻ります。
bV7は、Fに解決するC7の代理コードです。
Gb7からFmaj7へ。
フレーズを作って同聞こえるか試してみましょう。
Cから始めます。C7を通って、Gb7へ、そしてFmaj7へ。
bVI7は、D7のドミナント代理コードであり、G7のレラティブです。
ですので、D7からスタートして、G7に行くパッシングコードとして使えます。
このコードはフレーズの終りの部分で効果的です。
どう聞こえるか試してみましょう。
まずCmaj7。Amに向かうパッシングコードとしてD7。そしてDm。ふたたびD7。さあここでGに向かうための代理コード(としてAb7)。そしてCに戻ります。
もう一度やってみましょう。今回は、bVI7を、小節の弱拍のところで使います。
Cmaj、Amへのパッシングドミナントコード(としてE7(画面内のキャプションD7は誤り))、Dm、Gに向かうパッシングドミナント(としてD7)、そしてbVI7(キャプションのbV7は誤り)からGへ戻り、そして(CへのパッシングドミナントとしてG7を経て)Cに戻ります。
VI7はIIm、Dmのドミナントレラティブです。ですから、AmからDmに向かうパッシングコードとして使うことができます。Am-A7-Dm。VI7のディズニー版を例として挙げましょう。
C-A7-Dm+7-Dm7/A-G7-Db7(SubV7/I)-C-
次にビージーズ版はこんな具合です。
CmajからEmへ。そしてAmへ。A7パッシングドミナントを通ってDmへ。D7パッシングドミナントを通ってG7へ。Db7パッシングドミナントを通ってCへ。
bVII7は、マイナーサブドミナント(サブドミナント・マイナーのことか?)ですが、VIのドミナント代理コードとして使うこともできます。VIのコードつまりAmに解決するのです。
たとえば、Bb7からC7に向かい、また戻るパターンをやってみましょう。
Bb7(-B7)-C7-(B7-)Bb7-(B7-)-C7。
「KillerJoe」です。
C7-Bb7-C7-Bb7-C7-Bb7-C7-Bb7
ですが、Amに向かうバッシングコードとして使うこともできます。
Cmaj-ドミナントパッシングコード(としてBb7)-Am
VII7は、IIIm(Em)のドミナントレラティブです。
B7で、Emに解決します。
ですので、Cからスタートして、B7からEmに移り、Dmaj、G7。そしてDb7を通ってCへ。
どうも有難う、この情報があなたの役にたつように希望しています。

3 件のコメント:

  1. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  2. 翻訳、素晴らしいです。この翻訳を見ながらもう一度動画を見てみようと思いました。

    この動画は、私も気になっていて、なんとか翻訳を試みましたが、意味が良くわからない部分がありましたので、英語とジャズがが判る日本人に聞いてみようかと思っていた所です。助かります。
    https://yaplog.jp/double-bass/archive/392

    出来れば、「翻訳の協力」を提案してみてはどうでしょうか。
    それを見て助かる人も多いと思いますが、面倒な作業もありますのでちょっとためらいますよね。

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  3. 日本語の字幕を作って作者に送り、日本語字幕の選択もできるようにするには・・・ (調べてみました)

    ・現在の字幕をダウンロードする
      [手順1] 「4K Video Downloader」で「字幕」のチェックをオンにして、
      [手順2] "English" と "日本語-自動翻訳"を追加し、「ダウンロード」 を押す

    ・日本語に置き換える
      [手順3] ダウンロードされた ~.srt ファイルをエディタで開く
      [手順4] エディタは改行コードか何かの解釈が違うので、「メモ帳」ではダメで、TeraPad などを使って srt を開く
      [手順5] 時刻と字幕(表示する文字)が記録されているので、該当部分を日本語に置き換える(自動翻訳を参考にしながら)

    ・置き換えた動画を字幕付きにしてチェックする
      [手順5] 「4K Video Downloader」 でダウンロードした元動画ファイルに、日本語訳にした SRT ファイルをくっつける (MKVToolNix GUI) 
      [手順6] MKVToolNix GUI
        a.) 動画ファイルをドラッグ&ドロップ
        b.) 字幕(SRT)ファイルをドラッグ&ドロップ
        c.) 一番上 「add as new source files ~」 を選択
        d.) 字幕をON/OFF出来る動画が作成される
        e.) 字幕付き動画を再生出来るプレイヤー(MPC-BE等)で確認

    ・チェックOKなら、作者に SRT ファイルを送る(喜ばれる)


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ChatGPTに聞くメロディックマイナーの練習法

Q: ジャズのアドリブで活用するためのメロディックマイナースケールのピアノの練習法を教えてください。 A: メロディックマイナースケールは、ジャズやフュージョンなどのコンテクストで頻繁に使用されるスケールの一つです 。ピアノでメロディックマイナースケールを活用するための練習法を以...